特撮映画の名作である1933年の作品のリメイク版。監督は「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン。オリジナル版を見て映画監督を志したと語るように本作に対して並々ならぬ情熱を持って取り組んでいる。出演はナオミ・ワッツ等。
「怪獣の出る映画はB級だ」みたいなことを本編でジャック・ブラックが言っているが、そのセリフに全て集約されているだろう。この映画は確かにB級テーストだ。しかも金をかけたB級映画である。
とにかくすべてにおいてやり過ぎである。
元々キング・コングという設定自体がB級っぽいのだが、そこに恐竜が登場するわ、出演者は恐竜と競走するわ、崩れる崖を俳優陣が駈け続けるわ、等々でとにかくやりたい放題の詰め込み放題。盛り上がるものであれば何でもやっておけ、って感じでひたすら派手だ。そのテーストそのものがいかにもなB級で、サービス満点である。
キング・コングがとっても純情チックだったのも個人的にツボである。格好はあんな感じなのに、性格がキュートなのがおもしろい。
もちろん引っかかる部分はある。殊にストーリーについて不満だ。
だがここまでB級だとストーリーの粗もどうでも良くなってくる。むしろB級だしこんなものだよな、って思ってしまう。B級にそこまで突っ込むのは野暮な話だろうみたいな感じになるからふしぎなものだ。そういうB級テーストを楽しめた僕にはそれなりに満足した映画だ。
でも、いかんせん3時間超は長すぎだ。もう少し短くできたら良かったと思う。
評価:★★★★(満点は★★★★★)
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